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社長ブログ(社長奮闘記)

民事信託での具体例

2017-12-12
https://lifer.co.jp/files/libs/75/201712122249035250.PNG
 
今回も信託での事例によりさらに理解を深めたいと思います。
 
上記の図はAさん家族の関係図です。
 
Aさん(75歳) 妻(72歳 要介護2)の2人暮らし。自身が住む賃貸併用住宅のほかに、
 
アパート1棟を所有。結婚して近所に住む長男(45歳、子供なし)と、
 
県外に住む次男(42歳、子供2人)がいる。
 
現在の状況は
 
 ●Aさんがアパートを管理している
 
 ●Aさんが要介護の妻の世話をしている
 
 ●将来、Aさんが認知症になったときや死後のことが心配
 
この場合、夫婦の財産管理と生活支援および財産の円滑な承継のため、Aさんと長男が信託契約
 
を結ぶといいですね。Aさんを委託者、長男を受託者として、不動産と金銭を信託する契約です。
(下図参照)
 
これにより財産の名義は長男になり、長男が管理を行いますが、信託もくてきを超えて資産を
 
勝手に処分することはできません。長男は不動産から得られる収入を受益者であるAさんと妻に
 
定期的に渡すことになります。
 
委託者と受益者が別人の場合は原則として贈与税がかかるため、妻に贈与税がかからないよう、
 
妻の受益権はAさんの扶養義務の範囲内にするのがよさそうです。
 
老人ホームへの入居が必要になった際は長男が信託財産である預金を払い戻したり、アパートを
 
売却して費用を捻出したりできます。リフォームでもローンを組んで費用を賄うことも可能です。
 
長男がきちんと義務を果たしているか、次男が受益者代理人に選任し、チェックしてもらうことにします。
 
https://lifer.co.jp/files/libs/76/201712122249275591.PNG
 
民事信託は高齢期の財産を管理・運用して、死後に財産を承継するっためのツールであり
 
医療・介護面でのサポートは対象外です
 
Aさんが寝たきりになったときに備えて「財産管理等の委任契約」認知症に備えて「任意後見契約」
 
などを結んでおくのが望ましい。こうすることでAさんのお金も身体も、高齢期も死後も、信託財産
 
に含まれない財産もこれらの契約により管理できる。
 
Aさんの死後、相続人に受益権をを承継させた場合、遺産相続と同様に考えられます。
 
信託契約ではAさんと妻の死後、財産を誰に承継させるかを指定できます。
 
その他、次男の子の大学進学や結婚の際、信託財産から学費や結婚資金を援助することもできます。
 
様々な設定ができます。家財道具も誰に相続させるかを遺言書で指定しておくといいですね。
 
民事信託は受託者の責任や負担が重いので十分に納得したうえで引き受けてもらうことが重要です。
 
民事信託の口座を開くことができる金融機関は限られており、民事信託を扱う弁護士や公証人に
 
紹介してもらうとよさそうです。
 
以上より、民事信託は万が一の時の財産管理や財産の承継に役立ちます。
 
是非今後、信託契約を前向きにご検討ください。それもこれも相続でトラブルを起こさないため
 
でもある。ご納得いただけましたでしょうか!
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
空き家相談士 山田
 
 
 
 
 
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